カテキンにはどのような特徴がありますか?
カテキンには、次のような特徴があります。
■抗ガン作用、抗酸化作用など多彩な効果が報告されています。
■緑茶に含まれているポリフェノールの一種です。
■内臓脂肪と皮下脂肪の減少、高脂血症の改善が示されました。
カテキンにはどのような効能がありますか?
カテキンに期待されるのは、次のような効能です。
■抗ガン作用(食道ガン、胃ガン、膵臓ガン、膀胱ガン...など)
■口内炎予防作用
■高脂血症改善作用
■抗肥満作用
■脂質過酸化抑制作用
■胃粘膜保護作用
■抗酸化作用
カテキンの有効成分は?
緑茶のカテキン類には、次のようなものがあります。
■エピカテキン(EC)
■ガロカテキンガレート(GCG)
■エピガロカテキン(EGC)
■エピガロカテキンガレート(EGCG)...など
なお、特にEGCGが重要です。
カテキンのサプリメントはどのようなものですか?
カテキンというのは、緑茶に含まれているファイトケミカルであり、
ポリフェノール類に属します。
このカテキンは、
ガンなど生活習慣病への効果が期待されています。
エピガロカテキンガレート(EGCG)の機能は?
EGCGの作用メカニズムとしては、
次のような作用による抗ガン効果が示されています。
■ガン細胞の増殖を抑えアポトーシス(細胞死)を誘導する。
■腫瘍細胞への栄養血管となる血管新生を抑制する。
また、いくつかのガン細胞において、
DNA複製を阻害するというデータもあります。
カテキンの動物実験での報告について
動物実験では、緑茶抽出物が、
紫外線による酸化的ストレスに伴う皮膚の障害を
少なくすることが示されてます。
そのほか、次のような作用も報告されています。
■胃粘膜保護作用
■急性胃潰瘍改善作用
■脂質過酸化抑制作用
■放射線障害抑制作用...など
緑茶の抗酸化作用とは?
緑茶には、抗酸化作用が認められます。
このメカニズムの詳細については不明ですが、
フラボノイド類やカテキン類が共同して働くことによって、
酸化的ストレスに伴う障害を防ぐと考えられています。
また、カテキン以外の緑茶の有効成分がもつ効果としては、
次のようなものが知られています。
■タンニン類による抗菌作用や整腸作用
■フラボノイド類によるLDL(悪玉)コレステロール酸化抑制作用...など
なお、カテキンは、短期間では効果が期待できませんので、
継続して利用するようにします。
緑茶の疫学調査のデータについて
緑茶の抗ガン作用については、
これまでに多くの疫学調査のデータが報告されてきています。
具体的には、緑茶の摂取量が多いほど、
ガンの発生率が低いという調査結果で、
例えば、緑茶の摂取による次のような効果です。
■乳ガン再発予防効果
■卵巣ガン予防効果
■胃ガン予防効果...など
緑茶の胃ガン予防効果について
緑茶の摂取が多いほど胃ガンが少ないという研究結果は、
静岡県での疫学調査や、中国各地で行われた調査により示されてきました。
ただし、緑茶による胃ガン予防効果を
認めなかったとする報告もあります。
なので、緑茶の抗ガン作用については、
さらに研究が必要といえそうです。
カテキンの肥満や高脂血症に対する効果は?
最近、緑茶カテキンの抗肥満効果が報告されています。
具体的には、男女80人の肥満者を対象にした臨床試験では、
1日あたり588rのカテキンが12週間投与された結果、
体重や体脂肪量が有意に低下したということです。
また、このとき、男性では内臓脂肪、
女性では皮下脂肪が減少したそうです。
なお、それ以外にも、花王の研究グループから、
健常者や肥満者を対象にした研究で、
肥満や高脂血症に対する効果が報告されています。
なお、カテキンは、通常の食材に由来する成分なので、
特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。
なお、緑茶の摂取に伴う症状として、
胃腸障害や不眠などがありますが、
これらは、いずれもカテキンによるものではなく、カフェインの作用です。
通常、緑茶1杯には10〜80rのカフェインが含まれており、
交感神経系の機能を高める作用を示します。
よって、カフェインを除いた緑茶を飲むか、
サプリメントを利用するとよいと思われます。
それから、緑茶に含まれるタンニン類は、
鉄分の吸収を阻害します。
ただし、鉄分のサプリメントや医薬品については、
タンニン類の影響を受けない製品が一般的になっています。